https://news.goo.ne.jp/article/otonanswer/life/otonanswer-150480.html
重症化で死に至る「急性疾患」
Q.まず、「タンポン」について教えてください。
尾西さん「タンポンとは、脱脂綿を圧縮したものを膣(ちつ)の中に入れ、経血を吸収させる生理用品です。『アプリケーター』と呼ばれる、膣の中に入れやすくするプラスチック部分がついているタイプと、指で直接押し込むタイプの2種類があり、どちらもひもがついているため、ひもを引っ張って取り出します。
使い始めの方でも挿入しやすい、細長いものなどもあり、最長8時間程度使用することができます」
Q.生理用ナプキンと比べて、タンポンにはどんなメリット/デメリットがありますか。
尾西さん「タンポンは膣に挿入して使うため、ナプキンのように直接肌に触れることがなく、汗をかいたときにもムレたりかぶれたりしにくいのが特徴です。また、違和感がないため、激しい運動をするときの妨げになったり、横漏れしたりしにくいのもメリットです。
一方、膣に挿入するため、慣れるまでは難しいのがデメリットといえます。また、長時間入れっぱなしにすると、膣内で雑菌が増殖したり、『トキシック・ショック症候群(TSS)』を引き起こしたりする可能性があります」
Q.その「トキシック・ショック症候群」という病気について教えてください。
尾西さん「トキシック・ショック症候群は、黄色ブドウ球菌が作り出す毒素によって、高熱や低血圧、発疹、嘔吐(おうと)、下痢、皮膚の剥離が起こり、重症化した場合は死に至る急性疾患です。
初期症状は、高熱やめまい、吐き気、腹痛、筋肉痛、頭痛などで始まり、急激な下痢が起こります。その後、48時間以内に、全身に発赤や血圧低下などの症状が起こります。