冬の電力需給の逼迫(ひっぱく)が懸念される中、横浜市は25日から、電力消費量が大きくなる夜間に映画館に出かけるよう呼びかけるキャンペーンを始めた。
家庭での電力消費を抑えることが狙いで、「長い時間滞在できる映画館は集まる施設として適している」(市の担当者)という。市は市内の映画館13館と協力し、仕事終わりなどの「寄り道」を勧めている。

 政府は2022年12月、冬の電力需給に不安が生じたことから、冬季としては7年ぶりとなる節電要請を出した。
経済産業省は21~27日の1週間の電力需給の見通しについて、全国的に安定して推移するとしているが、厳しい寒さによって需要が高まることも予想される。

 市は、午後6時から9時にかけて照明や暖房などの影響で家庭での電力使用量が増加するとして、この時間帯に映画館を利用するよう呼びかけている。
ツイッターなどで「よりみちで節電」のハッシュタグを付けた投稿をしてもらうことでキャンペーンを広めたい考えだ。

 キャンペーンには、「横浜ブルク13」(中区)や「シネマ・ジャックアンドベティ」(同)、「TOHOシネマズ上大岡」(港南区)など市内13館が賛同。
イベントや特典はないが、市の担当者は「多くの人に広まり、節電につながってほしい」と話している。【池田直】

https://mainichi.jp/articles/20230126/k00/00m/040/279000c