セックスの経験人数で大きな格差が生まれる「セックス格差」が広まっている

レネセン氏は社会における所得の不平等さを測定する指標であるジニ係数を使い、
男女の生涯にわたる経験人数の偏りについて調べたところ、
これは「富の分配と同じくらい不平等」であることが明らかになっています。

世界で最も不平等な国のひとつである南アフリカの2014年時点のジニ係数は「0.63」で、
同じく大きな経済的格差が国民間に存在するナミビアの2015年時点でのジニ係数は「0.59」です。
なお、ジニ係数は数値が0に近ければ所得格差が小さく、1に近づけば格差が大きくなっていることを示します。

これに対して、レネセン氏が性行為格差をジニ係数を用いて調査したところ、独身男性のジニ係数は「0.60」で、
独身女性のジニ係数は「0.58」となっていることが明らかになりました。
つまり、男女どちらも性行為を多数経験する「性行為富者」と、
全く経験しない「性行為貧者」の二極化が進んでいるというわけです。

活発な性生活が人間のメンタルに好影響をもたらすことが過去の研究により明らかになっているため、
性行為格差により多くの人が負の感情的影響を経験することになるとレネセン氏は指摘。

さらに、性行為を経験できない男女が増えることで、自尊心や前向きな気持ちを育てる機会が少なくなり、
性的な孤独が怒りや攻撃性を引き起こす可能性も指摘しています。
加えて、性犯罪者や連続殺人犯、テロリスト、大量殺人犯なども性的欲求不満を抱くケースが多いと報告されているとのこと。
https://gigazine.net/news/20230130-sexual-loneliness/