昨年12月の茨城県議選で告示前に有権者数人に現金を渡して投票を求めたなどとして、県警桜川署と県警捜査2課は30日、公選法違反(買収、事前運動)の疑いで、同県桜川市、会社役員、男性(72)を水戸地検に書類送致したと発表した。送致は11日付。水戸区検は27日付で男性を同法違反の罪で水戸簡裁に略式起訴し、同簡裁は罰金30万円の略式命令を出した。

書類送検容疑は県議選告示前の昨年11月中旬、いずれも同市内に住む有権者数人に、県議選桜川市選挙区の候補者への投票と、家族や知人らへの投票働きかけを求め、報酬として現金計数万円を渡すか渡す約束をした疑い。現金を受け取った数人についても同法違反(被買収)容疑で水戸地検に書類送致した。同課はいずれの認否も明らかにしていない。

同課によると、男性は候補者の運動員で、現金は候補者の選挙ビラとともに手渡していたという。県議選桜川市選挙区は現職と新人2人が争い、現職が当選した。同課は摘発したのがどの陣営なのか明らかにしていない。

県議選の違反は、この摘発1件のほか、警告総数が153件だった。取締本部は31日に解散する。

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