スキー天国ニセコ、「真逆の戦略」で攻める豪経営者-値上げも辞さず

「こんな場所は他に存在しない」。極寒の中、世界的なスキーリゾートとして知られる北海道ニセコで、オーストラリア人のコリン・ハクウォース氏(65)は、上質のパウダースノーが降り積もったお気に入りの場所をスキー客に紹介していた。

日本ハーモニー・リゾート代表取締役で、ニセコの花園地区でリゾートを経営する同氏は、香港の資産家、李沢楷(リチャード・リー)氏の支援を受け、数百億円をかけてパークハイアットニセコHANAZONOを2020年1月にオープンし、翌年、最新鋭のリフトとゴンドラを導入した。ホテルは繁忙期の今、宿泊料金が1泊約15万円であるにもかかわらず連日大盛況だ。

「どれだけスキーの費用を安くできるかという姿勢は、間違ったビジネス戦略だ。投資すれば人は来る。ニセコに世界一の雪があることは誰もが知っている」。ニセコには、世界的スキーリゾートとして知られる米コロラド州ベイルやフランスのアルプス山中にあるクールシュヴェルの2倍以上の雪が降ることもある。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-31/RP4TWIT1UM0X01