小学校に地元市議を「スーパーヒーロー」と掲示 市「配慮足りず」

山口県周南市立桜木小学校の一室にあった、地元のベテラン市議を「スーパーヒーロー」などとたたえる掲示物について、厚東和彦教育長は1日の臨時市議会で、部屋に掲示されていたことが確認できたと報告した。いつ誰が掲示したかは特定できなかったという。藤井律子市長は「学校現場なので、配慮が足りなかったと思う」と述べた。

市教委によると、掲示物は90センチ四方の段ボール製。同小で2012年11月にあった研究発表大会で、地域の「ヒーロー」を調べる4年生の公開授業の一環で、教員が作ったという。掲示期間は不明だが、写真などから少なくとも14年3月~20年2月には掲示されていたとみられるとしている。

厚東教育長は「学校の教育活動を進める中で、現職の政治家を取り上げ、掲示物にして掲示することについては、最大限の配慮をして十分慎重にすべきだった」と述べた。

昨年12月の市議会で、住民らがコミュニティースクールの活動で使う空き教室に、田村勇一議員(81)の名前や写真と「スーパーヒーロー」「やさしいリーダー」などの言葉が書かれた掲示物があったと複数の議員が問題視していた。部屋の利用受付の業務を担う桜木市民センターの指定管理者を定める議案が出されていたが紛糾し、市は議案を取り下げて1日に再提案した。(垣花昌弘)

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