少子化対策をめぐって、フランスで採用されている制度で、子どもなど扶養家族が多いほど世帯の所得税の負担が軽減される、
いわゆる「N分N乗方式」の導入を求める声が出ていて、2日の国会でも議論となりました。
所得税にN分N乗方式が導入された場合、納税額はどう変わるのでしょうか。
詳しくまとめました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230202/k10013968411000.html

財政や税制が専門の一橋大学の佐藤主光教授は「日本の所得税は累進課税になっているので、家族の中で所得を分散した方が税金が安くなる。
子育て世帯にとって有利な形で所得税を再構築したいという意向があるのではないか」と指摘しました。

そのうえで「『N分N乗方式』は、累進課税が機能しにくくなる。
所得が高い人たちが有利になり、所得の再分配機能が低下することにならざるをえない。
さらに、所得税の税収を変えないということであれば、税率の見直しまで踏み込むこととなる。
導入にはかなり時間がかかるのではないか」と述べ、導入には課題が多いと指摘しています。