アーク旗艦ファンドは「新たなナスダック」、ウッド氏が好調アピール
長期イノベーションへのエクスポージャーは成長株指標の大半上回る
年初来リターンはプラス42％、ナスダック100指数はプラス17％
キャシー・ウッド氏のファンドは今年好調なスタートを切り、同氏はそれを投資家にアピールしたいと考えている。
米アーク・インベストメント・マネジメントの創業者で最高経営責任者（ＣＥＯ）を務めるウッド氏はブルームバーグとのインタビューで同社の旗艦ファンドについて、長期的なイノベーションへのエクスポージャーで、市場の人気が高い成長株指標の大半を上回っていると指摘。「われわれは新たなナスダックだ」と述べた。
ナスダック100指数の主要構成銘柄にはマイクロソフトやアップル、アマゾン・ドット・コムなど、この10年にわたり市場の中心的な部分を占めてきた大型テクノロジー株が名を連ねる。一方、ウッド氏の旗艦上場投資信託（ＥＴＦ）「アーク・イノベーションＥＴＦ（ＡＲＫＫ）」の最大保有銘柄はナスダック100指数の主要構成銘柄の１つでもあるテスラだが、ＡＲＫＫの他の大きなポジションはズーム・ビデオ・コミュニケーションズやがん診断検査薬を手掛けるイグザクト・サイエンシズなどのより小規模で新しい企業に集中している。
2022年は金利が急上昇する中、自社のファンドにとって「恐ろしい」年だったが、投資家はナスダックなどの成長株指標のポジションを手放し、アークのファンドに移ったとウッド氏は説明。22年のＡＲＫＫは67％のマイナスと過去最悪の運用成績だったものの、それでも13億ドル（約1700億円）の資金純流入となった。今年に入りＡＲＫＫのリターンはプラス42％と、ナスダック100のプラス17％を上回っている。
ウッド氏は「イノベーションは昨年の大幅な金利上昇の最大の犠牲者の一つだ。パウエル米連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）議長が発言するたびにそれを実感した」と述べた。
さらに、昨年の落ち込みは金利に関する「誇張された」懸念と、1970年代のように高インフレが経済に根を下ろした状態が続くことへの不安が原因だったと分析。現在は、ＦＲＢが2023年のいずれかの時点で利下げを実施しても自分は驚かないと語った。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-03/RPHAS9DWRGG001
