Microsoftは「Windows」のシステム要件を公開している。システム要件を満たすPCであれば、Windowsを動作させることは可能だ。ただしシステム要件をわずかに上回る程度のPCでは、エンドユーザーは快適に利用できず、生産性にも影響しかねない。特に会社支給のPCなど、ビジネスで利用するPCであれば、エンドユーザーがストレスを感じずに利用できるだけのスペックが必要だ。
このスペック以下のPCは仕事にならない?

 ビジネス用のクライアントOSとして、現時点で広く使われている「Windows 10」を搭載するPCは、以下のスペックを満たすことが望ましい。

○OS
・64bit版のWindows 10

○CPU
・Intel「Intel Core i5」シリーズまたは「Intel Core i7」シリーズの4コア以上搭載モデル

○メモリ
・容量8GB以上
・より快適に使いたい場合は、容量16GB以上になるようにメモリモジュールを増設する。

○ストレージ
・容量256GB以上
・より快適に使いたい場合は、形状規格「M.2」およびストレージインタフェース規格「NVM Express」(NVMe)に準拠し、レーン(データ伝送路)の使用数3本(x3)以上のストレージを選択する。

 古いPCでWindows 10を快適に動作させるためには、メモリモジュールの増設によって8GBまたは16GB程度のメモリ容量を確保し、起動ドライブをストレージインタフェース規格「SATA Revision 3.x」のSSDにアップグレードするとよい。メモリとSSDのコスト比率は、50対50から70対30の間が目安だ。

 処理速度といったPCのパフォーマンスを最大限に引き出すためには、Windows 10を常に最新の状態に保ち、余分なファイルがない状態にすることが望ましい。IT管理者が常にドライバやアプリケーションを更新しておけば、Windows 10搭載PCは総じて快適に動作する。

※次回「Windows 10『起動が遅過ぎ』問題が“ハイスペPC”でも発生するのはなぜ?」は、スペックを上げてもPCの起動が遅いままの場合に、隠れている可能性がある問題と、その対処法を紹介する。

https://news.yahoo.co.jp/articles/c8ad1879526495fb9a92c0ce9d3dc871024ccfd3