わずか10日前まで、インドの資産家ゴータム・アダニ氏と同氏率いる企業帝国は無敵のように見えた。しかし今や、空売り投資家の攻撃が同氏を最悪の危機に陥れており、世界の成長エンジンおよび海外からの投資先としてのインドの信頼性に疑問が生じている。
アダニ・グループを調査した結果、市場操作や不正会計が判明したとするリポートを空売り投資家ヒンデンブルグ・リサーチが１月24日に公表して以来、同グループ企業の時価総額から1080億ドル（約13兆9000億円）が失われた。しかし持続的な影響の可能性が鮮明になったのは今週、中核企業アダニ・エンタープライゼスの24億ドル規模の公募増資が突如撤回されてからだ。アダニ氏は不正疑惑を否定したが、投資家を安心させることはできなかった。
ブルームバーグ・ビリオネア指数によると、かつて世界２位の富豪だったアダニ氏は21位に転落した。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-02/RPGYGNDWLU6801
