マッチのともしび次世代に=会社員・井上竜太・34(兵庫県)
夜、自宅で過ごしていると「火の用心。マッチ一本火事の元」という声掛けが聞こえました。
地域の防犯委員が、寒空の下で住宅街を巡回されていました。
その光景を見ていて、ふと「近ごろマッチを使ってないな」と思いました。
私の故郷、兵庫県姫路市はマッチの生産量が日本一。
同市の実家で暮らしていた学生時代、ストーブに点火する時はマッチを使っていました。
マッチ箱はそれぞれレトロなデザインで、特に「鶴」の図柄がお気に入り。
私は手先が器用ではなく、マッチを箱にこする際、なかなか火が付かずにマッチ棒を折ってしまうこともありました。
そんな時、亡き祖母が「べっちょない(播州弁で大丈夫の意)」と笑っていたのを昨日のことのように思い出します。
今、マッチになじみのある若者は少ないようですが、趣のある「マッチ文化」の残り火を、次の世代に語り継いでいきたいです。
https://mainichi.jp/articles/20230203/ddm/005/070/003000c