「日本ではネットで金儲けしようとするやつが嫌われる」「そう、いわゆる『嫌儲』ですね」
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00059/080500298/

濱野:これもアメリカと日本の比較文化論に関係してきてしまうのですが、例えばアメリカでは、動画サイトで作品を公開した場合、視聴者に見られた分だけ稼ぎ出された広告料金を、動画のアップロード者に渡す、という仕組みがありました。これは、「ネットで人気を博した人には直接お金が入るんですよ」といったシンプルな仕組みで、ある種アフィリエイトの一種ですよね。

 ネットで何らかの表現をする人が、こうしてフェアに利益を得るという仕組みは、アメリカのように個人主義でやっている国だと、どんどん出てきやすいわけです。個人で何らかの作品を作って、ネットに公開して、その分だけ収益を得るというプロセスがそのまま機能するからですね。ところが日本では、その辺りが簡単に行かないんです。

小田嶋:まず日本では、ネットで金儲けしようとするやつが嫌われるでしょう。

濱野:そう、嫌われるんです。いわゆるネット用語でいう「嫌儲(けんちょ)」ですね。

小田嶋:「グルーポン」のお節料理のときの騒がれ方も、すごくそれがありましたよね。

濱野:ああ、まさしくそうでしたね。