2億ドルのF-22戦闘機2機が出撃し、40万ドルのAIM-9Xで中国の気球を撃墜

アメリカは4日、サウスカロライナ沖の大西洋洋上を飛行していた中国の監視気球を撃墜しました。撃墜には第五世代ステルス戦闘機のF-22と空対空ミサイルのAIM-9Xサイドワインダーが使用されました。
2日にアメリカ本土上空で発見された中国の監視気球。発見時に撃墜が検討されましたが、市バス三台分の大きさがある気球を本土上空で撃墜すれば破片が住宅地にも飛散する可能性があるとして見送られ、洋上に出た4日、米空軍の戦闘機によって撃墜が試みられます。

バージニア州ラングレー空軍基地からF-22ラプター戦闘機2機が撃墜の為、離陸。2機にはミッションコールサインとして、第一次世界大戦中の米軍のエースパイロット「FRANK01」と「FRANK02」がそれぞれ名づけられました。フランクは大戦中、ドイツの観測気球14機と航空機4機を撃墜しています。気球に達した2機の内1機が午後2時39分、気球に向けて空対空ミサイルAIM-9Xサイドワインダー1発を発射。バルーンは破裂し、大西洋に落下しました。

かかったコスト

アメリカは気球を撃墜するために2億ドルのF-22を2機を出撃させました。F-22の飛行コストは1時間あたり52,438ドル(約700万円)と所有する戦闘機の中で最も高額です。これは2022年時点のコストなので燃料高の今はもっと上がっているかもしれません。撃墜に使用したAIM-9Xの価格は1発あたり40万ドル(約5000万円)です。更に米軍は空軍のKC-135空中給油機、海軍のP-8A ポセイドン哨戒機、米国沿岸警備隊のHC-130捜索救難機も同空域に飛行させており、気球撃墜には多額の費用が投じられました。

https://milirepo.sabatech.jp/two-200-million-f-22-fighters-sortie-400000-aim-9x-shoots-down-chinese-balloon/