「最強の盾」超えるか? 突き進む「スーパーイージス艦」計画

 陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の代わりとして、政府が検討するイージス・システム搭載艦2隻の規模や性能が固まりつつある。
小型化・多機能化を追求し、将来的には迎撃が困難とされる極超音速滑空兵器(HGV)にも対応できるようにしたい考えだ。「最強の盾」と言われるイージス艦を超える「スーパーイージス艦」は誕生するのだろうか。

 防衛省によると、イージス・システム搭載艦は2027年度末に1隻を就役させ、28年度末にもう1隻を就役させる予定だ。23年度当初予算案にエンジンの取得費など約2200億円が盛り込まれ、24年度から建造を開始する。

 ミサイルの射程を延ばすために開発中の「12式地対艦誘導弾」の改良型の搭載を検討。HGVに対応できる機能の追加も見据える。
ソナー(水中音波探知機)といった潜水艦に対処する能力を備え、ミサイルを発射する垂直発射装置(VLS)の数も既存のイージス艦より2割ほど多く搭載する。
自民党の国防族議員は「対空、対潜能力を備えたスーパーイージス艦だ」と評する。

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