https://www.minnanokaigo.com/news/special/yusukenarita/
似た者同士の集団から飛び出し「アウェイ」に行くべし
みんなの介護:
似た者同士が集まる場から抜け出すしかないですね。
成田:
世代、住んでいる場所、文化が違う人たちがいる「アウェイ」に、
なぜそこにいるのかよくわからないお客さんとしてポンと
飛び込んでいく機会をいかにつくるか。そこで違う価値観やルールを触れ合わせる。
そのような体験は日本にいても十分できると思います。
みんなの介護:
成田さんは、不登校だった中学生時代にネットに出会い、
その後の世界が広がっていったのですよね。
成田:
当時ネットのコミュニティを通じて出会ったのは、
何十歳も歳が離れた人たちでした。リアル世界で属している家族や
学校のようなコミュニティと接点が1つもないようなコミュニティです。
黎明期のインターネットがリアル世界に対して持っていた機能というのは、
まったく相いれないつながりをつくり出す側面がありました。
リアルがネットからほぼ分離されていたからです。
ただ、今は違いますね。リアル世界が、ネットと融合し過ぎてしまっている。
リアルな人間関係もネットにおける人間関係なしには成立しにくくなっています。
さらにコロナ禍で、LINEやSlackやSNSでのコミュニケーションが増えています。
今の若い世代は生活や体験のほとんどがネットに接続されてしまい、
ネットの同族コミュニティの方が生活の中心になってしまいました。
そうなると、「違い」に出会うには、今は逆にリアル側が重要になっています。
90年代、ネットがリアル世界に対して持っていた「異なるものを持ち込んでくる機能」が、
今はリアル世界の方に逆転移行している感じです。