72歳でピザ宅配のおばあちゃん、配達先で転倒も最高の結末に（米）＜動画あり＞
宅配先の玄関で転倒する72歳の女性
米サウスカロライナ州在住の夫婦が今月初め、72歳の女性のために立ち上げたクラウドファンディングサイトに多額の寄付が集まっている。
多くの人々の心を動かした理由とは…。心温まるストーリーを米ニュースサイト『Newsweek』などが伝えた。
サウスカロライナ州バークレー郡モンクス・コーナーに住むレイシー・クレインさん（Lacey Klein）が3日、
バーバラ・ガレスピーさん（Barbara Gillespie、72）のために「GoFundMe」にページを立ち上げたところ、1週間の寄付額が3000万円を超えた。
レイシーさんと夫ケヴィンさん（Kevin）はその日、宅配ピザチェーン店「ドミノピザ」でパスタやサラダを注文、
宅配ドライバーとしてやって来たのがバーバラさんだった。バーバラさんは玄関先のほんのわずかな段差を上り切れずにつまずいて転倒、
当時の様子は防犯カメラが捉えていた。そしてこの映像を見た夫妻が心を痛め、ネットで支援を求めたのだった。
当時の動画では、段差でつまずいたバーバラさんが転倒すると、商品が散乱してしまうのが見て取れる。
ところがバーバラさんはなかなか立ち上がることができず、家の中から出てきたケヴィンさんが「大丈夫？ 怪我をしていない？」と聞いている。
それに対しバーバラさんは「ごめんなさいね。転んでしまって、食べ物を台無しにしてしまったわ」と答え、我が身より商品を心配する姿が映し出される。
レイシーさんはこの動画にひどく心を動かされた理由について、「転倒したバーバラさんを見ていたら、
72歳になっても宅配の仕事をしているのが不憫に思えてしまったの」と明かし、こう続けた。
「実は夫も私も、この2、3年で父親をがんで亡くしているの。2人とも死の直前まで仕事をしていたのよ。
そんなこともあって、すでに引退し人生を楽しんでいるはずの高齢者が、生活のために仕事をしているのを見て『何とかしてあげたい』と思ったの。」
こうしてレイシーさんはまず、TikTokのアカウントにバーバラさんの転倒時の動画を投稿、その直後に「GoFundMe」に専用ページを立ち上げた。
レイシーさんは「もし寄付する人が2人しかいなくても、バーバラさんは2日ほど休みを取ってゆっくりできるかもしれない」
「チップ替わりになればいい」と思っていたそうだが、結果は想像を遥かに超えた。
なんとTikTokの再生回数は現時点で1400万回超を記録、「GoFundMe」にいたっては、目標額の20万ドル（約2630万円）に対し、
1週間で23万8602ドル（約3140万円）の寄付が寄せられたのだった。
レイシーさんはこれだけの寄付が集まったことを「バーバラさんの姿を自分の母や祖母と重ねた人が多かったのでは」としみじみと語っており、
嬉しい報告をするためにバーバラさんが働く店を家族で訪問したことを明かしている。
そしてバーバラさんはというと、寝耳に水のニュースに「失神しそう」と驚愕していたが、学校給食関連の仕事を退職後、
5年半働いたというドミノピザでの仕事を辞めることを決意、「今でも夢を見ているみたいなの！」と興奮冷めやらぬ様子で述べている。
ちなみにレイシーさんとケヴィンさんは、救急救命に携わる仕事をしながら5人の子供を育てているそうで、
この一件後、バーバラさんとは家族ぐるみの付き合いをしているとのこと。子供たちはバーバラさんのことを「グランマ（祖母）」と呼んで慕っているという。
なおこのニュースには、次のようなコメントが寄せられている。
「『グランマ』と呼ばれて慕っているなんて、最高の結末だね。涙が止まらないよ。」
「みんなが『グランマに楽をさせてあげたい』と、そんな気持ちで寄付をしたのでしょうね。」
「転倒シーンがつらくて涙が溢れた。この女性を救ってくれてありがとう。」
「私の祖母も働き詰めだった。この女性は幸運だと思う。」
「おばあちゃんを救ってくれた家族に感謝したい。世の中捨てたもんじゃない。」
「72歳まで働き続けたおばあちゃんにハグしてあげたい。そしてこんな年まで働かなくてはいけない社会に怒りを感じる。これからの人生を楽しんで！」
「なんていい話なんだ！」
「こんなにたくさんの人が寄付をしてくれて嬉しく思う。バーバラさん、本当に良かったね。」
https://news.livedoor.com/article/detail/23693849/
