ロシア軍はウクライナへの軍事侵攻から1年となるのを前に戦闘を激化させています。
こうした中イギリス国防省は最近、ロシア軍の死傷者数が急増し、去年2月の侵攻直後以来の多さになっていると分析しています。

ウクライナ軍は、ロシアが軍事侵攻の開始から1年となるのを前に、大規模な攻撃を仕掛けてくると警戒を続け、ロシア軍は東部などで戦闘を激化させています。

一方、イギリス国防省は12日にウクライナ軍参謀本部のデータを引用する形でロシア軍の死傷者数を分析しました。

それによりますと直近の一日当たりの死傷者数は平均824人と、去年6月から7月のころと比べて4倍以上になっているとしています。

そして、ロシアは去年2月の侵攻後、最初の1週間以来、最も多くの死傷者がでている可能性があると分析しています。

その理由について、イギリス国防省は訓練を受けた兵士が不足していることや、現地での兵器など軍備品の補給不足など複合的な要因があると指摘しています。

さらにアメリカのシンクタンク「戦争研究所」は11日に、「ウクライナ軍の当局者などはロシア軍が大規模攻撃を行うのに必要な十分な戦力を保持していないと発言している」としたほか、ロシアの軍事評論家からも前線のロシア兵の士気が下がっているという見方を報告書の中で示しています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230212/k10013978791000.html