将棋のアマチュア強豪、小山怜央さん(29)が13日の棋士編入試験で合格し、プロ入りを決めた。感想戦終了後に開かれた記者会見で、小山さんは朗らかに報道陣への質問に答えた。

小山さんは岩手県出身。県出身の棋士が初めて誕生することになる。会見で、岩手県の人へのメッセージを問われると、小山さんは「今まで、確かに岩手県の棋士が出ていなくて、私もいつか出ればいいなと思ってたので、『ついにやりました!』という感じです」。

高校生のときには東日本大震災で自宅を失い、避難所での生活も経験した。被災したことや避難所でも将棋を指した経験が与えた影響について問われると、「私自身も被災を経験しまして、避難所の生活、もちろんつらい時期もあったんですけど、お見舞いに来てくださる方もいて、それを励みに頑張ることが出来まして。編入試験を受けてる最中も、いろんな方が応援してくださっているんだな、ということを思いながら、ちゃんと勉強しないとな、と思いながら、やることが出来たので。そういう意味では避難所生活とか震災の経験は生きてるんじゃないか、と思っています」。

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