https://www3.nhk.or.jp/lnews/mito/20230213/1070020059.html

“しゃべる家電”防災情報発信で初の実証実験へ 茨城 つくば

インターネットとつながって音声を出すことができる、エアコンなどのいわゆる「しゃべる家電」から防災情報を発信し、避難などの行動につなげるシステムの開発を目指して、全国初の実証実験が茨城県つくば市で行われることになりました。

実証実験は、国の研究機関、防災科学技術研究所と家電メーカーのシャープ、それにつくば市が共同で行うものです。
3者は、家庭にあるインターネットとつながったエアコンや空気清浄機といった家電製品が、災害時に避難の呼びかけなどを音声で伝え、避難などの行動につなげる新たなシステムの開発を目指しています。
今月末からつくば市で行われる実証実験では、こうしたインターネットとつながった家電を持っていて参加を希望した市民に、メーカーが一日2回、水の備蓄や家具の固定を呼びかける実験用の音声データを配信します。
そして、音量や話す速さなどについてアンケートをとって分析し、今後のシステムづくりに生かしていきたいとしています。
防災科学技術研究所の林春男理事長は「これまでの防災情報の伝達を補完するようなシステムを開発していきたい」と話していました。
また、シャープAIoT事業推進部の中田尋経部長は「ふだん使っている家電が世の中の安心・安全を守っていくというところに貢献していきたい」と話していました。
つくば市の五十嵐立青市長は「行政が伝えきれていない防災情報を、適切なタイミング、適切なかたちで届けることができれば、より市民の安心感が高まると思う。大いに期待している」と話していました。