死喰い人「我が君はなぜ小僧を殺さなかったのか」 [782112767]
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☆☆☆☆☆ 一言でいうなら時代がそれを許さなかった
二人の邂逅は昭和56年、我が君55歳、小僧1歳のことであった。
老いたりともいえ血気盛んな我が君がポッター家の小僧に後れを取るということはない。
幼いとは言え予言の子を殺してやろうという気概は当然持っていた。
本書は『なぜ』の部分にスポットを当て、関係者たちの証言によって進められるドキュメンタリーである。
アルバス・ダンブルドア、ルシウス・マルフォイ、セブルス・スネイプ、梶原一騎などへのインタビューによって、官能的とも言われた闇の魔術を駆使し『例のあの人』と異名をとった暗殺活動や、不死鳥の騎士団との抗争の顛末が詳細に浮かび上がる。
そこには若い小僧に対する親愛の情や、これから花開かんとするお辞儀の礼儀作法への期待が読み取れる。
『なぜ殺さなかったのか』ではなく『なぜこの二人が同じ時代を生きたのか』を書き起こした著者渾身の一冊である。
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