安倍首相の人権意識に関する質問主意書
https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a166103.htm
二月二五日、伊吹文部科学大臣が長崎での講演会で、日本は「大和民族が統治した同質的な国」「人権だけを食べ過ぎれば、日本社会は人権メタボリック症候群になる」と発言した。伊吹大臣は、かつて「我が国は世界の中で極めて例外的な国でございまして、もう申し上げるまでもなく、アイヌの方とか在日で日本国籍をお取りになった方ももちろん共生して暮らしているわけですが、基本的に言うと、一民族で成り立ち、一民族の言語が主権の及ぶ国家のどこででも通用して、そしてその一民族が常にその国をコントロールしてきて」(二〇〇六年一〇月二〇日・衆議院文部科学委員会)と答弁している。
これに対し安倍首相は、記者に対し、「同質的な国」という発言については「特に問題あると思わない。そんなに相手を皆殺しにすることもなく、まあまあ仲良くやってきたということなんじゃないか」と述べ、「人権メタボリック症候群」という発言については「全体を読んでみれば問題ない。権利には義務がつきもの。義務には規律が大切とおっしゃっている」と、問題視しない見解を示している。
(中略)
一 《同質的な国発言》について
1 安倍首相のいう「皆殺しにすることもなく、まあまあ仲良くやってきた」とは具体的にどの民族に対する、いつの時点での、どのような施策をさすのか。複数あれば、すべて示されたい。
2 旧大日本帝国下の「皇民化政策」で、琉球民族・アイヌ民族・朝鮮民族・台湾民族に固有の言語を禁止した言語統制は、「仲良くやってきた」施策に数えられるのか。安倍首相の見解を示されたい。