安倍昭恵さん「犯罪被害者の家族という当事者としできることが」加害者の社会復帰支援会議で思い

刑務所や少年院を出た人に就労機会を提供し社会復帰を支援する日本財団の「職親(しょくしん)プロジェクト」の会議が大阪市内で20日開かれた。銃撃事件で死亡した安倍晋三元首相の妻昭恵さんが出席者の1人としてスピーチし、「犯罪被害者の家族という当事者として、今の私だからできることが何かあるかもしれない」と述べた。

昭恵さんは、公益財団法人「社会貢献支援財団」の会長として招待された。「主人が亡くなってから葬儀以外にこうした会議に出ることは全くなく、緊張してきた」とあいさつし、「被害に遭った家族の身として深い悲しみも知った」と事件後の心境を吐露した。

その上で、安倍氏が生前「再チャレンジできる社会をつくっていきたい」との思いを持っていたことに触れ、加害者の更生にも目を向けながら何ができるか模索する考えを示した。

プロジェクトは2013年2月、日本財団が関西の企業7社と連携してスタート。発足10年を迎え、約250社が参加するまでになった。この日の会議では、プロジェクトを通じて就労した出所者ら6人が社会復帰までの経験を話した。(共同)
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