日韓両国間でいまだに対立をもたらしている戦時中の慰安婦問題に先月末、大きな進展があった。世界に広まる「慰安婦=性奴隷」説を否定した米ハーバード大学大学院のマーク・ラムザイヤー教授(69)の学術論文が厳正な審査の結果、真実と認められたのだ。論文の発表から実に2年以上が経過した。その間、韓国や米国では抗議が沸騰し、さまざまな問題や課題を浮き彫りにした。一つずつ明らかにしてみよう。

(中略)

ラムザイヤー教授は「この2年間、本当に疲れた。しかし、私と有馬先生を攻撃する人々のおかげで、慰安婦問題の本当の歴史、そして問題の裏に北朝鮮の影が濃く潜んでいることが全世界に広く知られたことはよかったと思う」とJFのエディターで、麗澤大学国際学部のジェイソン・モーガン准教授のインタビューに答えた。

上の英文(日本語訳)は、そのインタビューをもとにした3回連載記事の最終回の見出しだ。3回の英語記事を要約した日本語記事「ハーバード大学ラムザイヤー教授の『慰安婦論文』生き残る」も、JFの日本語ページで閲覧することができる。

モーガン准教授はその中で、「ラムザイヤー教授の見事な勝利は、慰安婦問題という歴史戦で大きな転換点になるだろう」と述べている。確かに、勝利はしたが、「慰安婦=性奴隷」という偽りを依然信じる人たちによって、ベルリンをはじめとする世界各地で、慰安婦像の建立が続く。

米学界での慰安婦問題論争はこのまま決着へと向かうのか、「偽りの歴史」を刷り込まれた人たちの行動は今後、変わっていくのか―。まだ予断を許さない。日本人は今後、今回の勝利を海外に伝える努力をすることがこれまで以上に求められている。
https://www.sankei.com/article/20230220-6UMXAA7QYRI5XNGUHNGWGAFMOY/