「女や老人殴れますか」　闇バイトの「軽さ」、凶悪化と連鎖の背景

全国で相次いだ強盗事件のうち、今年1月に東京都狛江市で発生した強盗殺人事件に関わったとして、警視庁は22日、男3人を強盗殺人と住居侵入の容疑、男1人をそれぞれの幇助（ほうじょ）容疑で逮捕した。4人はいずれも「闇バイト」に応募して犯行に加わったと警視庁はみており、実行には加わらず遠隔地から犯行を指示していた人物がいるとみて指示系統の解明を目指す。

強盗殺人容疑などで逮捕されたのは野村広之容疑者（52）=埼玉県=、永田陸人容疑者（21）=金沢市=、少年（19）=東京都中野区。同幇助容疑は福島聖悟容疑者（34）=埼玉県。

捜査関係者によると、野村容疑者ら3人は1月19日、狛江市の住宅に押し入り、住人の大塩衣与さん（90）を殺害した上で、住宅内から高級時計や指輪（総額60万円相当）を奪った疑いがある。福島容疑者は実行役らが使ったレンタカーを手配して幇助した疑いが持たれている。

事件翌日、永田容疑者と行動をともにしていた人物のものとみられるスマートフォンが押収された。そこには、他人に危害を加え、金品を奪うことへの「軽さ」がうかがえるやりとりが残されていた。

事件の前日、1月18日。やりとりの相手は、「キム・ヨンジュン」を名乗る人物だった。


「タタキの経験はありますか？」


「明日案件があるんですけど、もう埋まっています。狛江に2時です。欠員が出たら連絡します」

その後、キムは身長や体重を尋ね、こう質問した。「女や老人を関係なく殴れますか？」

「はい」との返答に、キムは…

https://www.asahi.com/sp/articles/ASR2Q6600R2PUTIL04F.html?iref=sptop_7_01