英国防省は2月20日の日次報告で、ロシア側に多くの死傷者が発生していると指摘し、特にドネツク州のバフムトやウフレダールでこの傾向が強く、精鋭とされる第155および第40海軍歩兵部隊が非常に多くの人員を喪失した結果、戦闘不能に陥っている可能性が高いと指摘している。
 ロシア軍は、侵攻開始から1年となる2023年2月24日の節目に合わせて戦果を誇示する政治的な圧力に直面しているとも指摘した。
 英国防省の高官は「ロシアは、開戦1年目の節目に合わせて、バフムトを掌握したと主張する可能性が高いが、これは戦場での現状を無視した宣言になる」と語り、この春の大規模作戦で巻き返しができなければ、「ロシア上層部内部の緊張が増すだろう」と指摘した。
 英国防省とは別の西側の分析でも、ロシア軍は装備の更新に問題を抱えており、ルハンスク州における冬季の攻撃作戦でも、優勢を得るための装備等が欠けているとみられるとの見解を示した。https://www.ssri-j.com/MediaReport/BlackSea/Ukrine_2023.html