「オリオン座みたいでロマンチック」市議が発言 米軍のパラシュート降下訓練を視察
2023年2月24日 5:50

 沖縄県うるま市議会の基地対策特別委員会(蔵根武委員長)の委員10人が22日、津堅島訓練場水域で米軍が実施したパラシュート降下訓練を視察した。与党議員からは「周りの迷惑になっていない」「これは問題ない」などと訓練を容認する声が上がった。ただ、沖縄防衛局などに問い合わせはしておらず、安全かどうかの確認はしていない。

 一方、野党議員からは訓練の危険性や日米合同委員会合意(5・15メモ)で記載がない認められていない訓練だとの指摘も出た。

 委員らは同日午前10時ごろ、勝連漁協に訓練への見解を質問。上原勇行組合長は訓練に伴う事故のリスクなどから、反対の姿勢を示した上で「漁民からの苦情などは特に挙がっていない」と述べた。

 委員らは午前11時ごろから水域が見渡せる平敷屋公園で、1時間ほど視察。その間に2回の降下があり、うち1回は風を受けたパラシュートが降下開始地点から大きく離れた場所に着水した。

 蔵根委員長は当初「水域内にしっかり降りているのを確認した」としたが、水域範囲の認識が間違っていることを記者に指摘されると「どこまでが水域か、水域内に降りたのかは分からないが、漁民からの反対もなく、安全に配慮して飛んでいると感じた」と述べた。抗議決議などについては「漁民の総意による反対がない以上、議会が抗議するのもおかしい」とした。

 与党議員からは訓練の様子を「オリオン座みたいに並んでる。ロマンチック」と安全性のリスクを軽んじるような発言も聞かれた。

※略※

https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1108348