生い立ちすなわち子供の過去を調べようとしても、里親家庭では過去の話題や物がそもそも見つからない。さらに言うと過去を思い起こすこと自体が、子供には辛くしんどい作業でもある。(なお、「生い立ちの授業」等に関する里親の体験談は、大塚玲子氏の「里親たちは『生い立ちの授業』や『二分の一成人式』になぜ悩む? 当事者が語る体験談」に詳しい。)

言うまでもなくこれらの苦悩や不安は、里親家庭の保護者や子供に限定されるものではない。虐待を受けた子供、保護者と離別・死別した子供、重大な事件・事故に遭った家庭などは、生い立ちを振り返って授業参観等で発表することに大きな心的負荷がかかる。

https://news.yahoo.co.jp/byline/ryouchida/20230226-00338836