造形物と判明した「人魚のミイラ」 秘蔵してきた住職が今思うこと

岡山県浅口市の円珠院(えんじゅいん)が秘蔵してきた「人魚のミイラ」は、倉敷芸術科学大(同県倉敷市)による科学的調査で「造形物」だと結論づけられた。寺の住職を務める柆田(くいだ)宏善(こうぜん)さん(62)は今の心境について「(人魚に)申し訳ない」と語る。

主要な骨格がない、造形物だ――。同大の研究者らが調査結果を発表したのは2月7日。「ゆっくり眠っていたのに、人の目にさらされて『本物だ』『偽物だ』と言われて……」。柆田さんは朝日新聞の取材にそう漏らした。

寺に来た経緯は今も分かっていない。桐(きり)の箱に一緒に収められた文書には、元文年間(1736~41)に土佐の海で漁網にかかった、とあった。

https://www.asahi.com/sp/articles/ASR2T75P9R2SPTIL02T.html?iref=sp_new_news_list_n