>>73
普通に戦時中は工業製品で作った刀の方が品質いいって評判だった

https://i.imgur.com/pd0ORTs.jpg

7.試 験 及 其 の 結 果 (全文)

 1.試斬
    直径七寸の巻藁にて中心て(ママ)五分丸の青竹を入れたるものを据物斬り斜斬りを行ひしに、何れも見事に切断せり。
    刃切れ刃こぼれなし。                 ※ママとは、明らかな誤記や意味不明の文字を原文のまま表記すること

 2.生物斬
    重量二十六貫、首廻り二尺八寸の豚を見事に斬り落として、刃切れ及刃こぼれなし。

 3.峰打試験
    幅六寸長さ一尺の棒を縦目にして上部を半丸に丸味を附け木目を縦にして、之に二、三回連續して峰打ちせしに、三粍(みり)
    反りが出たるも刃切れ刃こぼれなし。

 4.鐵板斬
    厚さ五厘、幅一寸、長さ六尺の軟鋼板を重ねて四枚まで切断するも刃こぼれ及刃切れなし。

 5.枯竹及アカシヤ立木切り
    枯竹太さ二寸、及立木アカシヤ直徑二寸切断せるも刃切れ及刃こぼれなし。

 6.耐寒試験※
     鐵道研究所大連分所内の一室を借り、室内温度を零下四〇度に低下し、一夜抜身で此の室に入り置き取り出し、直に鋳鐵
     製定盤上にて平打ち試験を行ひしに刃切れ及刃こぼれなし。     ※ 低温脆性は「将校用軍刀の研究」日本刀の欠点参照
     筆者注: 耐寒性能の記述はここにしか無い。普通鋼の古来日本刀はガラスの様に脆くなる。
         耐寒性能は興亜一心刀の大きな目的の一つだったが、軍機密への配慮からか、さりげなく説明している。
         北方戦線で使われる軍刀には必須の条件だった。

 7.紙切試験
     雑誌キング昭和十三年二月乃至六月號(一冊六百二〇頁のもの)を重ねて二冊迄は楽に切れ三冊目は約半分位まで切れ何れ
     も刃切れ及刃こぼれなし。