西村経産相 “処理水放出に理解得られるよう説明続ける”
02月26日 10時20分

東京電力福島第一原子力発電所にたまる、トリチウムなどの放射性物質を含む処理水を海水で薄めて海に放出する計画について、25日、西村経済産業大臣が福島県いわき市を訪れて漁業者と意見を交わし、処理水の放出に対して理解を得られるよう、今後も政府として説明を続けていく姿勢を改めて示しました。

西村経済産業大臣は25日、いわき市で、ことし春から夏ごろに海への放出が計画されている福島第一原発の処理水について、福島県内の漁業関係者と意見を交わしました。

この中で、漁業者からは「処理水への世間の認識不足を感じていて、簡潔なPRが必要だ」とか、「もっと全国に情報を発信してほしい」などという意見が相次ぎました。

また、政府と東京電力が「関係者の理解なしに、いかなる処分も行わない」という約束を県漁連などと交わしたにも関わらず、放出がことし春から夏ごろとされたのはなぜかという質問も出て、西村大臣は「漁業者の方々の心配や懸念はよく理解している」と述べるにとどまり、明確な回答を避けました。

このあと西村大臣は、どのように理解を得たと判断するのかという報道陣の質問に対し、「特定の指標や数値で判断するものではなく、これまでどおり地元に丁寧に説明を続けることが大事だ。多くの理解を得られるよう政府をあげて努めていく」と述べ、従来の考えを改めて示しました。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/20230226/6050021862.html