コロナ禍を経て加速する新常識 増加する「脱毛する男性」と「化粧しない女性」(NEWSポストセブン)
https://news.yahoo.co.jp/articles/1bbe709a0edcc8f8fd9db988021dbad3b90b9446
昨年9月に放送された『アメトーーク!』(テレビ朝日系)では、サバンナの高橋茂雄(47才)や平成ノブシコブシの吉村崇(42才)、麒麟の川島明などが「脱毛しました芸人」として登場。美をウリにしていない彼らがこぞって脱毛している事実にMCの蛍原徹(55才)も「おじさんばっかりやん!」と衝撃を受けていた。
【写真】全身脱毛している男性芸能人たちの写真。そして、スッピン披露した女性芸能人たちも
しかしこれは氷山の一角。堀江貴文氏(50才)や弁護士の八代英輝さん(58才)なども全身脱毛を公言。いまやツルツル男子は激増しているのだ。『今泉スキンクリニック』(東京)の院長・今泉明子さんも、これに大きく頷く。
「当院でも脱毛患者の4割は男性が占めています。男性はヒゲ脱毛を経験すると、胸毛、脇毛、VIO(デリケートゾーン)……と、どんどん脱毛沼にハマっていく。脱毛する部位がなくなると美容医療を始め、ストイックに美肌を追求する印象です。対して女性は、脱毛をするとしてもピンポイント。日頃のケアのまめさを見ても、男性の方が熱心な印象ですね」(今泉さん)
コロナ禍で気づいた自分らしい生き方
これほどまでに男性たちが脱毛に踏み切る理由は何なのだろうか? 全身脱毛を体験したと『ひるおび』(TBS系)で公表して話題を呼んだ弁護士の八代さんに、その動機を聞いてみると……。
「私はもともと体毛が薄い方で、ヒゲを伸ばしてもきれいに生えそろわないタイプなんです。体毛には全然思い入れがなかったですし、VIO脱毛は衛生面的に、いつかしてみたいと思っていました。ただ、相当痛いといわれていたので躊躇していたんです。でも介護面でも負担が違うといいますし、白髪が増えてくると脱毛機が反応しなくなると聞いたので、このタイミングで施術してもらいました」(八代さん・以下同)
計7回で、10万5000円の出費となったが、とにかく大満足の結果だったという。
「毎朝ヒゲを剃らなくて済むようになったのが、いちばん大きなメリットです。番組のメイクさんからも、『毛穴がなくなって肌がきれいになった』とよく褒めていただいています(笑い)。驚くのは、私が脱毛の話をすると、みなさん男女問わず一様に興味を示されることですね。いま22才の息子は大学の4年間を米国で生活していたんですが、欧米男性のVIOの脱毛は一般的らしく、『自分もお金を貯めて全身脱毛をやりたい!』と言っています」
その言葉通り、アメリカ人男性の69%はVIOを整えており、そのうちの17%は“ハイジニーナ(デリケートゾーンのアンダーヘアをすべて脱毛した状態を指す)”というデータもある。それを行う動機は“パートナーからの期待”や“個人の好み”、“性的感度の増加”などが挙げられている。
男性美容研究家の藤村岳さんは、日本でVIO脱毛が流行り出した理由をこう分析する。
「2017年にパナソニックから家庭用ボディトリマーが発売され、家で手軽に毛を整えられるようになったことがきっかけだったように思います。VIOのトリミングにも対応していて、剃った毛がちくちくしないのがウリ。当時は欠品になるほどの大ヒットとなりました」
とはいえ、その後、定着しなかったのは、銭湯や温泉などで奇異の目で見られることがブレーキになっていたのではないかと藤村さんは推測する。
「ところがコロナ禍で温泉などに行くことも減り、気兼ねなく自分らしく過ごす時間が増えましたよね。そして自分の処理後の姿に“慣れた”ことも大きかったと思います。2~3か月ごとにトリミングするうちに、それが面倒になって“じゃあ医療脱毛をしちゃおう”という人が増えたのではないかとみています」(藤村さん・以下同)
(後略