大正製薬は17日、内臓脂肪を減らす市販薬「アライ」が厚生労働省の製造販売承認を取得したと発表した。薬局で薬剤師が対面販売する要指導医薬品として、医師の処方箋がなくても買える。脂質の吸収を抑え、内臓脂肪の減少効果が期待される。

発売時期や価格は今後決める。高血圧などの健康障害がない18歳以上の肥満な人(腹囲が男性85センチ、女性は90センチ以上)が対象。運動や食事の生活習慣改善と併せて補助的に使う。1日3回、食事中か食後1時間以内に1カプセルを服用する。

購入時は、薬剤師によるチェックを受ける。

服用の1カ月前から体重や腹囲を測定していることや、3カ月間は運動や食事改善に取り組んでいることなどを確認する。半年以上服用しても効果がみられない場合は使用をやめる。

アライは脂質を分解する酵素の働きを妨げ、食事による脂質の吸収を抑える効果があるとされる。脂っぽい便が出るなどの副作用が出る可能性があるという。

薬の有効成分「オルリスタット」は、欧米など70カ国以上で市販薬として承認されている。日本では医療用医薬品を経ずに最初から市販薬として扱う「ダイレクトOTC」として発売される。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC171XA0X10C23A2000000/