人気歌手・マドンナの長兄アンソニー・チッコーネさんが死去した。66歳だった。死因などは明らかにされていない。米芸能サイト「TMZ」などが伝えた。晩年はアルコール依存症に悩みながら、ホームレスのような生活を送っていたという。

 同サイトによれば、25日にマドンナの妹メラニーさんの夫で、シンガー・ソングライターのジョー・ヘンリーがインスタグラムで訃報を伝えた。ヘンリーは「私の義理の兄弟であるアンソニー・ジェラルド・チッコーネは、昨夜(24日)この地上を離れました。彼のことは15歳の時から知っています。アンソニーは複雑な性格でした。しかし、私は彼を愛していました。そして家族は残ります。さようなら、アンソニー兄さん。あなた(と私)の素晴らしい母親と、信じていた神がそこにいて、あなたを迎えることを待っていると信じたい。安らかに」と哀悼の意を表している。

 約10年前からマドンナと他の家族はアンソニーさんと疎遠になっており、何年もの間アルコール依存症と闘い、時には「ホームレス」同様に、橋の下に住みながら空き缶や空き瓶を集めて生計を立てていたと自ら語っていたという。アンソニーさんは、マドンナや他の家族が自分のことを気にかけていなかったと非難したこともあった。

 数年前、アンソニーさんは英紙デーリー・メールのインタビューに対して「私は今の自分が恥ずかしいです。もし私が凍死したとしても、私の家族はおそらく6か月間、それを知らず、気にもかけないでしょう」と窮状を語り、マドンナについては「私たちはお互いを愛したことはありません」と厳しい言葉を吐いていた。

https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/255398

 2023年2月27日、マドンナが自身のインスタグラム・ストーリーズで、24日に66歳で死去した兄のアンソニー・チッコーネを偲んだ。

 マドンナは、友人や兄と一緒にテーブルを囲んでいる写真を投稿し、「少女だった頃の私の心を揺さぶってくれてありがとう。そしてチャーリー・パーカー、マイルス・デイヴィス、仏教、道教、チャールズ・ブコウスキー、リチャード・ブローティガン、ジャック・ケルアック、広く考えること、既成概念にとらわれないことに引き合わせてくれてありがとう。あなたはたくさん大事な種をまいてくれたよ」と綴っている。

 マドンナの妹メラニー・チッコーネと結婚している、義弟にあたるミュージシャンのジョー・ヘンリーが、2月25日にインスタグラムを通じてアンソニーの訃報を発表した。「僕の義兄、アンソニー・ジェラルド・チッコーネが、昨晩この地上の次元から去った」と彼は義兄の写真に添えて投稿し、「彼のことは自分が15歳だった時から知っていた。もう何年も昔の、ミシガンでの双方の人生の春の時代だ。この写真を撮ったブラザーのデイヴ・ヘンリーがここに書いているように,アンソニーは複雑な人物だった。そして、確かに僕たちはもめたこともあった、真の兄弟がそうできるように」と綴っている。

 そして、「それでも僕は彼を愛していたし、表に出していた程度よりは彼のことを理解していた。しかしトラブルは薄れるし、家族は残る……テーブルを挟んで手を差し伸べながら。では、さらばだ兄弟、アンソニー。祝福を受けた君の母(そして僕の)が信じていた神と共に彼女がそこにいて、君を迎えるのを待っていると思いたい。少なくとも今日のところは、この空想がありえないと僕を説得することは誰もできない」と続けた。

 アンソニー・チッコーネの死去についての詳細は明らかにされていない。

https://www.billboard-japan.com/d_news/detail/122392/2