アダムはテキストメールで私に、自分の「対象年齢」について説明してくれた。

「僕の対象年齢は1-15歳です。ただ年齢が低い相手の場合は、体より心の比重がすっと大きくなります」

面と向かって話した時も、ほとんど同じ言い方だった。

「対象年齢は1歳から15歳。でも小さければ小さいほど、精神的に引かれる面が強くなる」

アダムは慎重に言葉を選び、口を開く前にいったん間を置きながら話した。

十代の頃の疎外感や、子供を決して虐待しないと固く決意していることを、私に話してくれた。
そんなアダムが、ごく幼い子供に引かれると話すのは、聞いていてつらかった。

アダムさんはさらに説明しようとした。
「幼い子供の親だったら、抱っこしてキスするでしょう。ちゃんとお腹いっぱいにして、安全に楽しく過ごせるようにしてあげるでしょう。
それと同じ気持ちです。ただ僕は男の子にそういう気持ちを抱くというだけのこと」

自分も大人を好きになれたらいいと思うのだがそれは無理だと、アダムは言う。

「自分で選んだことじゃない。人生運が悪かっただけ。
僕は誰にも何もひどいことはしてないのに、どうしてこんなひどい目に遭うんだろう」

当時は自殺を考えたが、今はそんな気持ちに襲われることもめったになくなったという。

アダムはまだ本当に若い。罪を犯さないと今は断言できても、この先も長い人生が待っている、と水を向けてみた。

それでもアダムの決意は固かった。

「僕はどんなやり方にせよ、人に危害を加える側になったことはない。
相手が子供でも大人でも、だれでも同じ。だれかを傷付けるような要素が、自分にあるとは思わないんだ」

https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-41812774