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営業している自営業者たちの中にも、梨泰院を離れなければならないと考える人が少なくない。
梨泰院駅近くのある洋服店の窓には、紫色と赤の文字で「倉庫整理」「セール」と書かれた紙がびっしりと貼られていた。

この店の経営者キムさん(60)は来月末、ソウル市麻浦区に店を移すことを決め、在庫整理をしようとセールを始めた。
キムさんは「19万ウォン(約2万円)で売っていたコートを3万ウォン(約3100円)で売りに出しても見に来る人がいない」

「梨泰院が好きで13年間、この店を守り商売をしてきたが、もう商売をする気力がない。梨泰院の悪材料に疲れた」と話した。

梨泰院で7年間アンティークショップを経営してきたキムさん(66)はガラスのショーウインドーに「賃貸」と書かれた紙を自ら書いて貼り、借り手が付くのを待っているという。
キムさんは「事故以降は客が来なくなったので、もうここで商売することはできないと思った」「店を借りる人が現れたら少し休んで、ほかの街で店を開くつもりだ」と語った。

新たに店を開くという人がいないため、泣く泣く業種を変えてかろうじて商売を続けている人もいる。
梨泰院で7年間、牛ホルモン店を経営していたキムさん(67)は、店を改装して定食屋に造りかえているところだ。

事故後、客の80%近い20-30代女性が全く来なくなったためだ。
キムさんは「梨泰院から出ていきたくても、店の買い手や借り手が付かない」
「近くに工事現場が2カ所あるので、そこの作業員たちが安く食べられる定食店にしようと改装している」と語った。