ロシアが2日、ウクライナとの国境に接する露西部ブリャンスク州に「ウクライナの妨害工作部隊が侵入した」と主張した問題で、ウクライナ側で参戦している「ロシア人義勇兵部隊」は同日昼過ぎ、交流サイト(SNS)に投稿した動画を通じ、「体制と戦えるということを露国民に示すためにブリャンスク州に入った」と露領内に入ったことを認める声明を発表した。
【写真】ウクライナ軍の攻撃で破壊されたとするロシア軍陣地
動画では、ロシア人義勇兵部隊所属だと名乗る男性兵士が、同州内であることを示す建物の前に立ち、声明を発表。銃撃音が響く中、男性兵士は「われわれは『妨害工作部隊』ではなく解放軍だ」と述べ、露国民にプーチン政権を打倒するため立ち上がるよう呼び掛けた。また、「われわれはプーチンの軍隊とは異なり、非武装の民間人とは戦わない」とも述べ、「妨害工作部隊が民間人を死傷させた」とするロシア側の主張は虚偽だとした。
一方、国境警備を担う露連邦保安局(FSB)は同日夕、「状況はロシアの制御下に置かれた」とし、「妨害工作部隊」を撃退したと主張した。タス通信が伝えた。タスはこれに先立ち、「妨害工作部隊が露領内から立ち去り、FSBが捜索を行っている」とする地元住民の話も伝えた。
ウクライナメディアによると、ロシア人義勇兵部隊は、プーチン政権によるウクライナ侵略に反発したロシア人らで構成。2022年に部隊編成され、ウクライナ領土防衛部隊外国人軍団に属している。
https://news.yahoo.co.jp/articles/80d911ec5f28b0a8568dc0024c4db4488026b0e7