取材を進める中で、複数の学校の先生たちはこう漏らしました。
「かつて学校が“荒れていた”ときに作られた校則が残っていて、当時は学校の平穏のために厳しくする必要があったのではないでしょうか。なぜ今もこんな校則があるのかと言われても説明できないケースが多く『ルールはルールだから』としか言えないのはつらいときもあります」
「例えば、私たちが小学生のときは半ズボンをはくことが当たり前で、そこに何の疑問もありませんでした。そうしたルールを変えようとすると、当たり前に慣れた地域の人たちからのクレームに対応できるよう理論武装が必要になります。少し変えるだけでもかなりのエネルギーが必要で、自分たちが赴任している間にはやりたくないという気持ちもわかります」
「コートを着てはいけないなどの校則はおかしい。説明できていないと思っている先生はたくさんいますよ。ただ、例えば身なりが少しでも崩れていると地域の方々から何か言われるのが怖いし、一部の先生には『昔から続いてきたことが当たり前』という考えも根付いていると思います。正直、多忙で多くの業務を抱える中、そういった提案をする雰囲気でもなく、少しずつ変えていくしかないんでしょうかね」
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230303/k10013995771000.html