また、宇宙を飛び交う光エネルギーの放射線(宇宙線)による健康被害も大きな課題です。地球を周回する国際宇宙ステーションに滞在しているのであれば、滞在期間の約半分は地球の陰になって太陽の放射線から守られますが、地球から火星に向かう道中では宇宙線を遮るものはありません。
2022年10月に学術誌のNeoplasiaに掲載された宇宙線の発がん性に関する論文では、宇宙探査のペースが速まっている一方で、宇宙放射線の影響をシミュレートすることは困難であり、宇宙飛行士へのリスク予測には不確実性が伴うことが指摘されています。
https://gigazine.net/news/20230305-living-on-mars-strain-human-body/