IT業界で働くツユキ・ショウ(29)は、働くために2019年に渡米した。他の先進国では、同業者の賃金がずっと高いことに気づき、「危機感」を覚えたのだという。

人口が減少し、労働力不足が深刻な日本には、これ以上人材を失う余地はない。しかし今後、若者の不満が高まれば、より大量の人材が流出してしまうかもしれない。彼らの外国語能力が改善し、リスクを回避しなくなった場合に起こりうる。

日本は東南アジアからの移民労働者を必要としている。しかし、その獲得競争において、韓国や台湾などの近隣諸国に負ける可能性があると危惧する専門家もいる。一橋大学の野口悠紀雄名誉教授は、「日本は働く場所としての魅力を失いつつある」と懸念を示す。

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日本の快適な暮らしを手放してでも

日本での生活には、魅力的な点がまだ多くある。最近物価が上昇したが、それでも他の先進国ほどには激しくない。住宅価格も手ごろだ。ツユキは言う。「ドルをたくさん貯めようと思って米国に来たのに、一時は収入をすべて使っていました」

https://news.yahoo.co.jp/articles/1dfc6dd4d4c0db7e1f3971b7430f61604bd34ee3