【政界地獄耳】安倍政権と高市が萎縮させた日本メディア

★安倍内閣が14年から一部の民放番組を問題視し、放送法が規定する「政治的公平」の解釈変更を試みていたことは当時から国会でも議論になっていた。16年2月8日、当時の総務相・高市早苗は衆院予算委員会で「国は政治的公平性を欠く放送を繰り返した放送局に対して電波停止できる」と言い放ち、12日にはこれは「政府の統一見解」と強調した。

★こちらも多様性を認めないという発想から生まれている。電波を総務省が免許制にしているから起きる介入だ。そもそも電波は国のものだろうか。国民のものではないか。政治家や閣僚が意に沿わないことを報じられると政治的偏向になるという発想は、今の自民党が言い張る「差別には不当な差別と正当な差別がある」の理屈と同根だ。差別はすべて不当なもののはずだ。メディアは表現の自由を守る使命がある。一方、公平中立を立脚点にしなくてはならない。批判や論評は政治を深化させるためにも必要な議論の範疇(はんちゅう)だと思うが政権には政治的公平を損じると感じるらしい。そして「停波」という禁じ手を繰り出し放送局をどう喝した結果、メディアの報道は萎縮した。

★政権・政...

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