ポルトガル 教会で4800人以上の未成年者に性的虐待か 70年間で
2023年2月14日 7時32分

ポルトガルのカトリック教会で、過去70年間に少なくとも4800人以上の未成年者が性的虐待を受けた可能性があるという報告書がまとまりました。

ポルトガルのカトリック教会は、世界各地で聖職者たちによる未成年者への性的虐待が相次いで明らかになったことから、独立した調査委員会をつくり、およそ1年間にわたって調査を行ってきました。

委員会は13日、首都リスボンで記者会見を開き、調査の結果、1950年からのおよそ70年間で、少なくとも4815人の未成年者が聖職者たちから性的虐待を受けた可能性があるとする報告書を発表しました。

被害者の大半は10歳から14歳の少年だったということで、委員会は500人に上る被害者が名乗り出ているとしています。

記者会見に参加したローマ教皇庁の幹部は「もっと多くの人が名乗り出るだろう」と述べて、判明した事例は氷山の一角だという見方を示し、被害者の声に耳を傾け、加害者に責任をとらせる方法を考えると強調しました。

カトリック教会では、おととし、フランスで、推計21万人を超す未成年者がおよそ3000人に上る聖職者たちから性的虐待を受けたとする報告がまとまるなど、アメリカやヨーロッパなど世界各地で相次いでこうした性的虐待が明らかになっています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230214/k10013979891000.html