11歳で181センチ125キロ 3連覇の小学生力士、目標は若の里
2023年3月11日

小学生の相撲で6回の全国優勝を誇る選手が、青森市にいる。篠田小学校5年の岡山裕弥君(11)。身長181センチ、体重125キロ。堂々とした体格を生かし、力強く前に出る相撲が持ち味だ。
「将来は関取になりたい」と、大相撲の世界にあこがれる。目標とする力士は、同郷の大先輩だ。

岡山君が相撲を始めたのは、小学1年のとき。津軽地域の小中学生が通う「五所川原相撲教室」に入門した。最初のころは裸になってまわしをつけるのが嫌で、泣き出したこともある。
それでも、親切に教えてくれる指導者や仲間と稽古をするうちに、自然に相撲が好きになった。

初めて「日本一」になったのは、小2のとき。東京・両国の国技館で開かれた少年相撲大会の「白鵬杯」で、小学2年生の部で優勝した。
白鵬杯は小3のときの中止を挟み、小4で連覇。今年2月の大会では、全国から122人が参加した小学5年生の部に出場した。

決勝では頭からぶつかり、すぐ右を差し、左で前まわしも取って一気に寄り切り。会心の取り口で、3連覇を果たした。「一生懸命に稽古して、思った通りの相撲が取れた」と、うれし涙を流した。
岡山君は、昨年と一昨年の全日本小学生相撲優勝大会で学年別の個人戦も制するなど、すでに計6回、日本一に輝いている。

土俵での落ち着きぶりも頼もしい。「強い相手の顔は見ないようにして、ジャガイモだと思えば大丈夫。先生や仲間が応援してくれるから、緊張しません」
あこがれの力士は、弘前市出身の元関脇若の里(現・西岩親方)だ。西岩親方は五所川原相撲教室と交流があり、岡山君たちは白鵬杯の団体戦で「若の里チーム」の名で出場。親方も試合を見守り、岡山君の優勝を心から喜んだ。

「若の里さんみたいな力士になりたい。強くてやさしくて、最後まであきらめず、どんな相手にも気持ちで負けないから」と岡山君。夢を大きくふくらませている。(渡部耕平)

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元関脇若の里の西岩親方(左)と岡山裕弥君=2023年2月12日、東京・両国の国技館、五所川原相撲教室提供
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