チェコ史上初の「野球テレビ中継」、選手の本業は「地理教師・消防士・金融アナリスト」…WBCチェコ代表を“絶対好きになる”話

予選大会で快進撃を続け、下馬評を覆してWBC本大会初出場を決めたチェコ代表。知れば必ず「応援したくなる理由」とは

WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の東京プールが始まる前日、公式練習のため東京ドームに初めてやって来た
チェコ代表チームは、まるで修学旅行で訪れた少年たちのようだった。ビジター側のクラブハウスに着くや否や、
着替えもせずにそのままベンチ横の通路を抜けてフィールドへ直行。

「おぉー」

感嘆の声を上げ、目を輝かせた。全員が一様に天井を見上げたまま、目を離さない。
何人もの選手がスマホで写真を撮り、中にはクラブハウスからずっと動画を撮り続けている選手もいた。

「僕ら、こんなに大きな球場で野球をやったことないんだ。屋根のある球場を見るのも初めてなんだよ」

興奮気味に語ったのはペテル・ジーマ内野手(33)だ。東京ドームを覆う格子状の白い天井――それは彼らにとって、まさに未知との遭遇だった。
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