モスクワの赤の広場で3月5日、ロシア共産党が主催し、ヨシフ・スターリンの没後70年を記念する式典が行われた。約1000人が集まったこの集会で、ロシア共産党のジュガーノフ委員長は「世界の悪、ナチズムとファシズムに対して決定的な打撃を与える」と宣言し、ウクライナ侵攻をさらに推し進めるよう呼び掛けた。

反対派を次々と粛清し恐怖でソ連を支配し、多くの人々を収容所送りにしたスターリンのイメージは、2000年のプーチン政権発足以降、さまざまな政府のプロパガンダによって、肯定的なものへと変わってきた。カーネギー国際平和財団が13年に発表した調査結果によると、スターリンを「歴史上の偉人」と考えるロシア国民は、1989年の12%から増え続け、2012年には49%に達し、レーニンやピョートル大帝(共に37%)を抑えてトップに立った。ソ連(ロシア)を超大国の座に導いた「賢明な指導者」だと、多くのロシア国民が評価している。

https://www.worldtimes.co.jp/global/europe-and-russia/20230310-169631/