日本代表のユニフォームに身を包み、渋谷センター街に設置されているテレビで日本代表を応援していた男性は
「サッカーワールドカップのときみたいにめちゃくちゃ盛り上がるかなって思ったんですけど、試合見ている人全然いないですよね。せっかく韓国に勝ったのにハチ公前でスマホを見ている人のほとんどがツイッターをやっててWBCは見てないみたいだったんで、ちょっと残念です」
とさみしげに手に持っていた缶ビールをあおっていた。
実際、渋谷で日本代表のユニフォームを着ている人は片手で数えられる程度。ハチ公前広場に現れた女性ファンは
「ツイッターで試合経過はチェックしていました。サッカーワールドカップのときみたいなドラマチックな展開を期待してたんですけど、一方的な試合展開が続いたのであんまり面白くなかったです」
と不満げな様子だった。
渋谷近辺のスポーツバーでも、日本代表のテレビ中継よりも隣の人との会話に夢中になっている人のほうが多く、スポーツバーの店員は
「野球を見に来ている人は(店内の)半分もいないですね。ぶっちゃけWBCにあんまり興味ない人のほうが多いです」
と語った。
連日報道が続いているにも関わらず、なぜWBCが渋谷でそれほど注目されていないのだろうか。全国紙のスポーツ担当記者は次のように分析する。
「サッカーワールドカップは世界各国が全力で優勝を目指してチームづくりを行いますが、アメリカなどの野球強豪国ではWBCよりも国内大会に注力しています。そんなところを渋谷の若者は敏感に感じ取っているのでしょう。
また、渋谷区はコロナや群衆雪崩を警戒して警察官が常に渋谷を巡回させていましたし、スクランブル交差点のスクリーンではWBCの映像を流さないようにしていたので騒ぐ場所がなかったんでしょうね」
https://news.yahoo.co.jp/articles/90f241687ed746c666bb6576ee26fdc6f067b242