まじかー😨
日本の未来は暗い・・・

私たちが考案した基礎的・汎用的読解力を測るリーディングスキルテスト(RST)には、「同義文判定」という問題群があります。200字に満たない2つの文の意味が同じか、異なるか、二択で選択します。この能力は記述式問題の答え合わせをするうえで欠かせない能力です。例えば、こんな問題です。

・幕府は、1639年、ポルトガル人を追放し、大名には沿岸の警備を命じた。
・1639年、ポルトガル人は追放され、幕府は大名から沿岸の警備を命じられた。
以上の2文は同じ意味でしょうか。

もちろん、答えは「異なる」です。けれども、中学生の正答率は57%にとどまりました。この話を、とある自治体の教育委員会でお話ししたとき、多くの委員が「信じられない」という顔をしました。何かの間違いではないか、成績に関係ないテストだからやる気が出なかったのではないか、コンピュータで受検するという形式に慣れていなかっただけではないか、との質問が出ました。

ところが、私のすぐ後に登壇した現役の高校の国語の先生がこう言ったのです。新井さんの言うことは真実です。実際に定期試験で、先程の例題の2つ目のような解答を持ってきて、「先生、どうしてこれは×なのですか?」と聞きにくる生徒が少なからずいます、と。「意味が違うでしょう」と言うと、「でも、(キーワードとなる語は)全部合ってます。部分点は出ないんですか?」と食い下がるそうです。