桜4輪で1輪足りず…東京の開花宣言はお預けに 上野ではお花見準備進む
東京では3月13日に桜の開花が期待されましたが、開花宣言の基準となる5、6輪に届かず、開花発表とはなりませんでした。一方で、桜開花とともに待ち遠しいお花見シーズンの本格化に向けて、上野の街ではあちこちで準備が進められています。
この日、東京の開花を告げる千代田区の靖国神社にあるソメイヨシノの標本木には、複数のつぼみの開いた桜が見られました。5、6輪の開花が確認されると“東京の桜の開花宣言”となります。宣言されれば東京では観測史上最も早い開花日となるはずでしたが、確認に訪れた気象庁の職員は「咲きかけのものがありますけど、しっかり咲いているものは4輪。きょうの開花の発表はありません」と報告し、確認されたのは4輪だけだとしました。それでも、開花宣言を待ちきれない報道陣からは「枝に咲いているのも開花の基準になるんでしょうか」「開いていることには開いている？ 開き方が甘い？ 4.5輪ぐらい？」などといった声もあり、「（あす）午前中に開花発表される可能性もあるんですか」といった声も飛び交いましたが、気象庁の職員は「（午前中の発表は）ありません。午後2時」と話し、待望の開花宣言は14日午後2時以降に持ち越しとなりました。
一方、台東区の上野公園の桜開花の基準となるさくら通りにあるソメイヨシノの木も3輪ほどの開花で、上野公園も“開花はお預け”となりました。ただ、その一方で4年ぶりにお花見での宴会が解禁となる上野公園では、桜の開花を目前に控え、お花見受け入れの準備が進んでいました。メインのさくら通りは混雑緩和のため片側一方通行になり、さくら通りの脇での宴会は禁止としています。そして、宴会が行えるのは清水観音堂近くの一部のエリアだけで時間は午後8時までという注意喚起の看板がすでに立てられています。
こうした中、上野にある百貨店・松坂屋では上野公園での花見客を狙ったお花見弁当を15日から販売します。今年は肉や魚、すしなどの料理を小分けにして複数の升に詰めた商品を多くそろえていて、ウィズコロナを意識した“複数人でもシェアしやすい”工夫が施されています。松坂屋上野店の食品担当・寺尾幸雄さんは「年末年始に次いで売り上げのある期間なので今年は非常に期待して、力を入れている。店舗でお花見弁当を購入いただいて、上野公園で花見をお楽しみいただければ」と話しています。
＜惜しくも“最早”桜の開花発表ならず＞
東京は前日までの暖かい気温のため、多くの人が13日の開花を期待しましたが、開花発表とはなりませんでした。13日は雨が降り、都心の最高気温は16.7℃と、ここ数日に比べると気温が上がりませんでした。それでも平年よりは高く、寒くはなかったものの、桜は気温にかなり影響されるため、晴れてもう少し気温が上がっていれば、これまでの東京の開花・最早記録を塗り替えていたかもしれません。ただし14日には開花発表があると思われます。仮に14日となった場合でも、2020年・2021年と並ぶ「最早タイ記録」となります。
今後の東京都心の天気と気温の予想を見てみると、14日は次第に晴れて、青空の下、桜の開花発表がありそうです。天気は回復しますが、最高気温は14℃で平年並みとなりそうです。開花発表の基準が「5、6輪」で13日に確認できたのが4輪、さらにもう1輪“開いていたけれど、開き切っていない”状態だったため発表が見送られたので、14日は最高気温が14℃程度でもさすがに開花が進み、開花宣言されるものとみられます。15日以降は気温も平年より高めの日が多く、再び最高気温が20℃前後の日も出てきそうです。その中で18日の土曜日は冷たい雨で最高気温は12℃予想となっていて、一時的な「寒の戻り」となりそうです。
気になるのが「満開はいつごろになりそうか」ですが、一時的な寒の戻りがあるとはいってもやはり気温は高めの日が多いため、TOKYO MX「news TOKYO FLAG」の敷波美保気象予報士は開花から1週間後の「21日ごろ」には満開の桜が見られるのではないかと予想しています。また、最新の1カ月予報でも3月は「高温傾向が続く」予想なので、開花してから満開、そして散るまでの過程も早く進む可能性があります。お花見の計画は早めがよさそうです。
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