「母が動けない」
3月13日午後3時20分ごろ、磐梯山の山頂付近から一本の110番通報があった。
通報したのは東京都の20代の女性で、一緒に登山していた59歳の母親の体調不良を訴えるものだった。

警察と山岳会が救助に向かい、午後8時30分ごろに2人を発見。
2人の様子を、猪苗代山岳会の渡部修一さんは「お母さんの方が低体温症だった。娘さんは食事与えたりとか温かい飲み物与えたりしたら、だいぶ良くはなった」と話す。

しかし、山頂付近の状況は過酷なものだった。
猪苗代山岳会・渡部修一さんによると「暗いのは勿論、ガスがかかっていて思うように進めなかった。あとは風、やはり風が強かった。みんなでツェルト(小型のテント)の中に入っていたんだけど、すごい風だった」という。

一夜明け、2人は防災ヘリコプターで救助されたが、母親の藤井麻子さんが死亡。
娘も低体温症で治療を受けている。
藤井さんは登山歴20年ほどで、冬用の装備で入山していたが非常用に使うテントなどは持っていなかったという。

https://news.yahoo.co.jp/articles/fe6f37a87a42a686ddd626c2a38e9fb8a4536700