管理職を4割以上女性に スペインで法制化される女性の権利と問題点
https://www.newsweekjapan.jp/worldvoice/matsuo_a/2023/03/ley-de-paridad.php

ちなみに、スペインの首都であるマドリードのトップにあたる州首相は女性。
後日、この新しい平等法についてコメントを求められたアユソ州首相は
「これまで数年にわたって女性が州政府を率いてきたマドリードではこの法律は必要ないですが。
まぁもし何かしないといけないのであれば、今は自己判断で性別も決められるわけですし、オソリオ副首相(男性)やロペス大臣(男性)に女性になってもらってマドリード市民の生活を改善しましょうかね。」
と、今月から試行が開始されたトランス法と併せて皮肉に満ちたコメントを残しています。

アユソ州首相が会見で皮肉ったトランス法。12歳から診断書の提出やホルモン治療をしなくても性別が変えることができるというこの法律は今月2日から施行され、既に多くの希望者が性別変更手続きを行っています。
しかし、以前の投稿でも紹介したようにこの法律は多くの国民から悪用の可能性があるとして支持されていません。地元メディアLa Razónが今月10日に掲載した記事によると、
法制定前は性別変更を希望する男女比にさほど違いがなかったのにも関わらず、自己決定で変更可能となった今では女性に性別を変更したいと申し出る男性が9割を占めているというのです。
さらにその多くの男性が名前の変更は希望していないということから戸籍登録所の職員は悪用の可能性を疑っていると記事には書かれています。
しかし、希望者に疑いを持って質問することは差別とみなされる可能性があるため、窓口で悪用を防ぐこと事実上不可能でしょう。