隣人殺害事件 生活保護担当堺市職員も男性に暴行か 書類送検
03月20日 12時08分

大阪・堺市で生活保護を受けていた男性を殺害したとして隣に住む容疑者が逮捕された事件をめぐり、その後の捜査で、生活保護を担当する40代の市の職員が男性に暴行を加えていた疑いがあることがわかり、20日、書類送検されました。

去年11月、堺市中区の集合住宅で唐田健也さん(63)に暴行を加えて殺害したとして、隣の部屋に住む楠本大樹容疑者(33)が殺人の疑いで逮捕されました。
警察によりますと、2人は生活保護を受給していて、その後の捜査で、堺市中区役所で生活保護を担当する44歳の課長補佐が、殺人事件の10日前に集合住宅の入り口で唐田さんの肩をつかむなどの暴行を加えていた疑いがあることがわかったということです。
唐田さんの部屋の鍵が見つからなくなり、課長補佐が対応していたということで、調べに対し「長時間対応させられ、いらいらして感情が高ぶった」などと供述しているということです。
このため警察は20日、暴行の疑いで書類送検しました。
また、この課長補佐を含む生活援護課の職員4人は去年6月、楠本容疑者に対して就職に必要な運転免許の取得費用として生活保護費26万円余りを不正に支給していたとして背任の疑いで書類送検されました。
容疑者の要求に応じて支給に必要な書類を提出させていたとみられるということです。
調べに対して2人は容疑を認め、「容疑者には手を焼いていたので支給して、市役所との関係を断ち切りたかった」などと供述しているということです。
また、課長と課長補佐は容疑を否認し、「書類が整っていたので支給を決めた」などと供述しているということです。

https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20230320/2000071971.html